トラック61

Track 61, Secret Train Platform Under the Waldorf-Astoria in Manhattan

すんげーワクワクする。写真でマネートレインかと思ったらVIP専用車なんだな。動画見られなくて残念だわ。

マンハッタンの42丁目に、グランドセントラルという駅がある。ミッドタウンに位置するこの駅、正式名称はGrand Central Terminalという名前から分かるようにターミナル駅アメリカ大陸と繋がっている路線の終着駅な訳だ。(現在では他州への路線は迂回して、ペンシルバニア駅経由になっている)

昔は汽車が暢気にマンハッタンを走っていたんだけど、19世紀の終わりに大工事をして、パーク街の96丁目までの区間を地下にしたんだな。以北は高架となるので、名古屋で言うと一社と上社間みたいな感じ。

青いところが地下部分。

んでこの「グラセン」(と日本人は呼んでしまう。ちなみにペンシルバニア駅は「ペンステ」)は自動車が一般化する前の交通の要所だったわけで、46番線まである巨大な駅。地下2階建てで折り返し用のループ線までもっているから、南北に10ブロックほど広がっている。


(クリック拡大)

緑色の所が建物としてのグラセンなんだが、地下ではこれだけ広がっている訳。んで右下から2ブロック目のビルがウォルドルフアストリアホテル。超高級ホテルの代名詞で、昭和天皇が訪米されたときもここが使われたし、アメリカ政府が42階のスイートルームをアメリカの国連特命全権大使の公邸として借り上げている。「星の王子様ニューヨークに行く」でもここがロケ地だったな。残念ながら現在では中国企業に買収されている。

んで買収されたとたん改修工事やるなんて言ったもんだから、盗聴器しかけるつもりだろうとアメリカ政府がここから脱出したってのはまた別の話w

で、ウォルドルフアストリアホテルは地下の線路をまたぐ形で建っているので、地下には引き込み線と専用のホームがあるんだよ。ループ線を経由しないと入れない場所にあるので、通常の路線からは見ることも出来ないんだけど、以前は要人の安全のためにこのホームを使っていた。現在ではもう何十年も使ってない状態だ。

薄い赤の部分がホテルの敷地で、濃い赤の部分が専用のホーム。

一番上の汚い車輌の写真はルーズベルト大統領が使用した専用車両。日本のお召し列車と違って、実用第一で装甲車両になっているのがアメリカっぽい。これが上の図の濃い赤の下側(61番線)に停まっている構図だ。

上の図を時計回りに90度回転させた状態なのが、この建設中の写真。

穴の空いている左半分がホテルの敷地だ。ホームは角度的に隠れている。日本のように地震がないので、ニューヨークの地下鉄は「カットアンドカバー」という穴彫って蓋する方式で作られている。よって昔の路線の深度は浅く、道路の3m下ぐらいを走っていたりする。

と言うわけで、まあニューヨークの日常風景のウォルドルフアストリアホテル。

このすぐ下にこんな素敵な廃墟があるってのが素敵すぎる。

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