チケットノルマ制

ライブハウスのチケットノルマ制度については、定期的に議論になって、どちらかというとライブハウス側が悪みたいな結論になりやすい。

チケットノルマというのは、ライブハウスがバンドに課すチケット(=金額)で、出演するには例えば2000円のチケットを20枚以上売る事が条件となるって事。もちろん21枚以上売った分は(ライブハウスによってパーセンテージは変わるものの)だいたい40〜100%が収入になるけど、10人しか呼べなかった場合は、2万円ライブハウスに払わないといけなくなる。お金を払って演奏させてもらうという事だな。

まあ日本のライブハウス事情が生んだシステムとも言えるんだが、ライブハウスが、本来の客であるはずの演奏を聴きに来る人ではなく、出演するバンドから金を集める結果になっているところが問題なわけだ。

こんなんじゃいつまで経ってもバンドが経済的に成り立たないし、物販に力入れるという本来バンド側が嫌うべきような事を、バンドが側が積極的にやらないといけないという反面、下手でも何でも発表の場が簡単にもてるという事で、裾野を広げていると言えなくもないわけだ。

まあこの問題はバンド側のクオリティや動員数よって話は変わってくるし、ライブハウスを単なるレンタルスペースとして考えるならそれほど腹も立たない話なんだが、ライブハウスの中には「俺たちが育てている」的な思想の所もあるので話がややこしい。

んでまあ、今日思ったのは「顧客はお客さんではなくてバンド」というビジネスモデルは、楽天と全く一緒なんじゃないかって事。楽天も「顧客は客ではなく出店者」だから。

日本が誇るグローバルでオポチュニティービジネスパーソン三木谷と同じビジネスモデルを何年も前に立ち上げていたライブハウス業界って実は凄いんじゃないかってw

そしてバンドのように出店者が楽天に、「システムがおかしい!」と反旗を翻さないのも不思議っちゃ不思議だ。今や楽天ばかりがECじゃないだろうに。