Nutube

Nutubeが一般に市販されだした。秋月でも共立でも5400円。新技術で小ロットの生産だろうから仕方ないけど、ちょっとお高め。

NutubeってのはKORGノリタケ伊勢電子に作らせた新型の真空管。もともと伊勢電子創業者中村正氏の発明の蛍光表示管(VFD)の技術の転用らしい。

蛍光表示管は初期の電卓とか

前のプリウスとかのメーターでおなじみ。

なかなか味わい深い青緑の表示色で、個人的には好きなんだが、液晶やLEDに押され気味なのはしゃーない。表示角とか低温特性とかメリットはあるんだけど…。考えてみれば、マジックアイも同じ原理だな。

なんで真空管といっても従来のものとは別物で、容積比で30%、消費電力比で2%と驚異的なスペック。データシートはコルグから行くと登録が必要だけど、秋月とかなら直ダウンロードできる。

残念なのは意外とローμ管なこと。14だから12AU7より少ない。いわゆるハイゲインの歪み系にはあまり向かないのかなあ…。一応三極管特性になってるけど、鳴かせたときの高調波とかどうなんだろうな。まあ個人的にはなんでも12AX7って風潮は嫌いなんだけど…

一応プレート…じゃなかったアノードには80Vまでかけられるみたいなんだけど、フィラメント電圧が0.7Vだから、そこまでかけるのは回路的にバランス悪いし…。ダイオードクリップしたら意味ないしなあ…。

技術的に無理と承知で言うと、これでμが10倍だったら革命的なデバイスだったと思う。μの限界100を超える電池駆動真空管なんて、夢広がりまくりんぐ。

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