出口のない海

エビちゃんつながりで…まだ観てなかったので出口のない海を借りてきて観てみた。まあお金のない邦画というのが第一印象。

私自身小学校の頃、親戚があった宮崎のデパートで回天の展示を見た覚えがある。そのときに「入ったら終わり」という想像が怖すぎて、軽いトラウマになりかけたんだが、そういう部分はよく表現できているんじゃないかなと思った。起動棹を押すときの気分はどんなだっただろう。

考えてみれば、特攻兵器は数多くあれど、発進から攻撃まであれほど恐怖なものもないよな。(中から開けられないというのはデマだけど)発進できた時点で死ぬことが決定という意味では櫻花も一緒だけど、まだ外が見られるし、目標に向かう実感もある。マルレや神風なら引き返す選択肢だってある。でも回天は暗い船内で自分の時計でカウントダウンするだけ。ぴったり一致することもなかっただろうし…。映画みたいに外洋で発進なら、例え外れて助かったとしても、救助されないし、元々そのつもりもないから結局同じ。

あ、でも乗り込んだ時点で目的地にも着けず、発進もできないまま打ち落とされるのがほぼ確定の櫻花がやっぱり一番イヤかなあ…。

で、枕崎台風でなぜか海底の地盤が動いて回天が浮いてきてみたいな話になってるけど、もしそうだとして、80m以上潜れない回天が刺さるような所だと、水温は20℃ぐらいあるはず。さらに浮いてから数日間放置されていたとしたら、9月の気温だと中は派手に腐乱してあんな綺麗な状態ではなかったと思うんだが…